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栄養バランスの乱れ

食生活の乱れ

食の欧米化
日本人の食生活は、戦後以降の食の欧米化によって大きく変わりました。
油脂類や肉類の多い食事に移行したことで、エネルギー摂取に占める脂質エネルギー比率は、1960 年は 10.6%だったものの、2015 年には25.9%と 50 年間で約 2.5 倍も増加しました。

このことからもわかる通り、私たちの食生活において脂質が占める割合は飛躍的に増えているのです。

厚生労働省「 国 民 健 康・栄 養 調 査 の 概 要 」ほかより作成

一日に必要な野菜や果物
健康な生活を送るためには、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを豊富に含む野菜の摂取が欠かせません。
1日 350
g 以上(緑黄色野菜は 120g 以上)の野菜を毎日摂ることが望ましいのですが、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」の結果ではいずれの年代においても野菜の摂取量は不足しているようです。
この野菜不足は、特に若い年代で著しく、普段の食事に100
g の野菜を積極的にプラスするように努力することが必要です。

食事の栄養バランスが悪いのは、野菜だけでなく果物の摂取量も不足しているからです。
「野菜は意識して摂取するけど、そういえば果物は時々かな・・・」、あるいは、「果物は食べるのが面倒で・・・」などという方が多いのではないでしょうか。
野菜と同じく果物にはさまざまなビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれています。
健康な食生活を送るためには、1日 200
g の摂取を目安として考えましょう。

日本人の野菜の摂取量

厚生労働省「平成26年 国民健康・栄養調査結果の概要」より作成

日本人の果物の摂取量

厚生労働省「平成26年 国民健康・栄養調査結果の概要」より作成

日本人の野菜や果物の摂取量
実は、日本人の野菜・果物の摂取量は、世界的に見ても非常に少ないことがわかっており、この野菜や果物の不足は栄養バランスに大きく影響していると考えられます。

ファーストフードを食す文化が一般的なアメリカでは野菜や果物の摂取量が少ないと思われがちですが、アメリカでは国民の野菜や果物の摂取量を上げるために1991年から「5 A DAY(ファイブ・ア・デイ)」という健康増進プログラムがスタートしたことにより、国民の野菜や果物の摂取量は飛躍的に伸びました。
これは野菜や果物の摂取は生活習慣病の発症を抑える可能性が高いという科学的根拠に基づいた運動で、「1日5サービング( 品目と量)以上の野菜と果物を食べよう
」をスローガンに展開されたプログラムです。
この運動によって、野菜の消費量は大きく向上しました。
近年では、野菜と果物の摂取量は日本人を大きく上回っています。

※ 1サービングの目安:握りこぶし1個分の量

日本とアメリカの野菜・果物の年間消費量

その他の世界各国の野菜・果物の年間消費量