肥満は生活習慣病の原因
日本人の死因の第1位はがん、第2位は脳卒中、第3位は心臓病で、これらのすべてに肥満が深く関わっています。糖尿病、高尿酸血症、高血圧、高脂質血症、脂質異常症などの疾患は特に肥満と関わりの深い生活習慣病です。
また、日本人は欧米人に比べ、より軽度の肥満でも生活習慣病になりやすいため、日本人の肥満の基準は欧米人よりも厳しく設定されています。
メタボリックシンドローム
肥満には、皮下脂肪型と内臓脂肪型がありますが、内臓脂肪型の方が生活習慣病を引き起こしやすいことがわかってきました。
内臓脂肪による生活習慣病のリスクが高い状態として、「メタボリックシンドローム」がよく知られています。「メタボリックシンドローム」とは、内臓の周辺に脂肪がついてお腹が出てくる内臓脂肪型肥満に加え、「①血清脂質異常」、「②血圧高値」、「③高血糖」のうち2つ以上を合併した状態をさします。この状態を放置すると糖尿病や高血圧症といった生活習慣病を併発することになるため、内臓脂肪型肥満が疑われる方は注意が必要です。
メタボリックシンドローム
日本肥満学会策定「メタボリックシンドローム診断基準」より作成